2011年度JKA助成事業

おしらせ

「東日本大震災で被害を受けた自治体が作成した復興計画における子ども・子育て支援に関する取り組み調査」の結果資料について

活動報告

2013年3月の活動から―震災から3年目の子ども支援を考える意見交換会

2013年3月31日(日)に、3年目の子ども支援に向けて、公と民の連携が強化され、それぞれが今後のヒントを得られるような意見交換と、「宮城県子どもにやさしいまちづくり条例(仮称)《制定にむけた活動を目的とした意見交換会を災害子ども支援ネットワークみやぎと共同で開催しました。

会では研究所から講師として森田副代表と荒牧事務局長が以下のテーマで報告しました。

  1. こどもにやさしいまちづくりと子ども支援:森田明美(東洋大学社会学部教授)
  2. 日本で作られている子ども条例:荒牧重人(山梨学院大学法科大学院長)

参加者には、地元選出の国会議員や県議会議員、自治体議員も多数、また東京、福島、山形から、NGOやNPOとして直接被災地で支援に関わっている人を加えて約40人が参加し、今後の宮城県での取り組みとして震災後の子ども・子育て支援を踏まえた「宮城県子どもにやさしいまちづくり条例(仮称)」が、必要であることが語られました。

【競輪助成事業「被災地の子どもによる子どもにやさしいまちの復興計画実現事業《の評価検証】

子どもの権利条約総合研究所が今年度「競輪《の助成金を得て取り組んできた、活動について、被災地域で暮らす子どもや保護者、また子ども支援に取り組んでおられる方々から、今後のこの事業取り組みについての評価感想をいただきました。以下主な意見を掲載します。

*被災地域には子どもの権利について正しく、整理して語ることができる専門家が少ないので、こうした学習会はぜひ他の地域でも実施してほしい。

*自治体担当者や、現場を丁寧に回って子どもの権利を伝えることは重要な事業である。

*子どもや若者と意見交換をして、皆で宮城県に子ども条例をつくるための活動を展開したい、今後は県内のいくつかの自治体で意見交換会を開催したいので、ファシリテーターの養成や派遣などによる協力を進めてほしい。

*乳幼児にとっては、保護者と一緒に活動できる場の確保が重要なので、被災地から避難している親子にとって安心できる場の確保も重要な視点として入れてほしい。

2013年3月の活動から―フォーラム子どもの権利研究2013とまとめの会

2013年3月10日(日)早稲田大学において、まとめの会をしました。

当日は研究の中心で活動してきた、森田明美(副代表)から、子どもの復興はどこまできたかという問題提起を受けて、3年目の支援を子どもにやさしいまちづくりにつないでいくには何が求められているのかを議論しました。

清水冬樹(旭川大学)からは、被災自治体の復興計画における子どもにやさしいまちづくりがどのように取り組まれているのという調査報告がなされました。調査集計結果は、何らかの方法で公開しようということになりました。

東日本大震災での子どもにやさしいまちづくりとしては、宮城県で研究所として協力し、取り組んできた条例づくりが進み始めたこと、子どもにやさしい居場所づくりの中で、子ども参加の取り組みの価値がみえてきたこと、支援者支援の中で子どもの権利の実現のための取り組みが具体化されていることを確認しました。

2013年3月の活動から―山田町ゾンダハウス・意見交換会

山田町ゾンタハウスで開催された「子どもにやさしいまちづくりおとなとこどもの意見交換会《には中学生1が3人、中2が2人、中3が10人、高校生が5人参加してくれました。おとなは街かどギャラリー、ゾンタハウス、岩手セーブザチルドレン、いわて連携復興せんたーからの参加がありました。

子どもたちが1年間ゾンタハウスで学習や交流を続けてきた中で、ゾンタハウスのような中高生の居場所のよかった点について語り合いました。食べ物があること、仲間がいること、勉強したくないときに励ましたり、わからないとことを教えてくれる大人がいること、ボランティアの人が継続的に来てくれることなどが、たくさん出ました。子どもたちが感じている居場所に求められる要素はこうしたことの集大成なのだなということがわかりました。学年末で忙しい部活の合間を縫って来てくれた子どもたちに感謝でした。

終了後のお祝い会では街かどギャラリーに来ている小学生も参加し、子どもたちの進級進学をお祝いしました。

2013年1月の活動から―「こどもたちと一緒に考える被災地の復興支援の今後」開催される

1/13(日)、子どもの権利条約総合研究所が運営委員を務める東日本大震災子ども支援ネットワーク主催で「こどもたちと一緒に考える被災地の復興支援の今後」と題した集いを東洋大学白山校舎で開催しました。約150吊の参加者が、山田町ゾンタハウスからの男女各6人、南三陸町戸倉中学卒業の男女4人の合計10人の高校生の話をじっくり聞きながら、一緒に被災地の復興を考えました。

東洋大学森田明美ゼミで2年間支えてきた学生や大学院生とのワークでは、学生も高校生もたくさん語りました。

「また話したい」「同じ世代の高校生とも話をしたい」「自分たちの考えていることを復興に活かしてほしい」「どうしたら自分たちが考えたことを具体的に復興に具体化できるか」など、震災からの回復の過程で支えられていることを体験している高校生たちは、自分の言葉で他の地域や世代の人たちと体験を共有できるまでの成長をしていることを参加者一同実感しました。

「子どもにやさしいまちづくり」の子ども参加の具体化の試みとして価値のある会になりました。

2012年12月の活動から

宮城県登米市で実施されることになった「とめ中高生自習スペースSUKOYAKA」。12/25クリスマスの日、「子どもにやさしいスペース」の展開を実現するために、宮城学院女子大学のみなさんが、飾り付けのボランティアをして盛りたててくれました。

12/25、クリスマスの日に東洋大学森田明美ゼミの学生が山田町ゾンタハウスで子ども委員会をファシリテートしました。震災後開設したゾンタハウスの「おらーほ」のクリスマスを一緒に楽しんだ学生たちの支援により、中高校生は自分たちの居場所をよりよくするための積極的な意見が出るようになってきました。

山田町子どもにやさしいまちづくりを考える集い(2012.8.24)について

子どもにやさしいまちの実現のために、被災地山田町で開かれている中学生たちの軽食付き自習室の1周年に向けて、この事業の主体である子どもたちが自分たちは今後どんな場所であってほしいかということの意見を発表し、メッセージを寄せてくれました。

子どもたちが企画し飾り付けをした1周年の懇親会

子どもたちから寄せられたメッセージ

25日に開催された1周年の会では、子どもたちとおとなたちは24日の会議を踏まえて、様々な意見を交わし、今後もゾンタハウスを皆で力を合わせて運営していくことを約束しました。

宮城県で展開する子どもにやさしいまちづくり活動

宮城県議会との意見交換会に協力をし、15吊の県議会議員の方々と東日本大震災子ども支援ネットワークの運営委員会メンバーと一緒に宮城県議会にて意見交換会を開催しました。

また、石巻市雄勝地区の視察と、高校に間借りしている雄勝中学を訪問しました。校長先生と進路指導の先生と面談し、丁寧に一人ひとりの子どものおかれている家庭生活にまで配慮されている先生たちの取り組みに感動しました。

となりの地区に設置された仮設住宅で暮らしながら、高校の3階に開設された雄勝中学校に通う子どもたちを支える校長先生と進路指導の先生。
連日の部活動をも支える先生方は、震災から一人も異動なしという決意でした。

宮城県登米市に作られている南三陸町の大規模仮設住宅居住者を支援している地元の方々が参加するコンテナ大網さんと、今後の子どもにやさしいまちづくりの協力を検討しています。