研究所は 2011年度(財)JKAの東日本大震災復興支援補助金を受け、「子どもの目・子どもの声」事業を実施しました。
事業の目的
東日本大震災、原発事故に対する被災者支援・復興支援は多様な形で精力的に取り組まれているが、被害の範囲および状況が甚大かつ広域、進行形であるために、子どもに特化した支援を講じにくい。
当事者である子ども達にとっては素直に気持ちを表せる場や意見を述べることが出来る安心・安全な居場所が確保されていなかったり、遊びや学びの保障も十分にされていない状況にある。
そこで、子どもたちが意見表明・発信することで癒され、自分がたくさんの人々に大切にされていることを感じ、子どもには大人を動かす力があることを実感でき、子どもがエンパワーされることを目的に、当事者としての子どもたちが参加・発信できる復興の仕組みづくりをおこなう。
事業内容
直接の被災の有無に関わらず、子どもが周囲の状況や自分の考え、感情、提案等を、メールを使って発信できる仕組みを作る。プライバシー侵害や悪意のある書き込みによる二次被害が起きないよう最大限配慮して事業を実施する。
子どもたちが自らの意見や気持ちを発信するベースには信頼できる大人との信頼関係が必要になるため、日常的な関わりや小規模のイベント等を通じて、子どもたちが安心して発信できる環境を整備する。集まったメッセージを「子どもの目・子どもの声」として東日本大震災子ども支援ネットワークのホームページに掲載し、多くの方に読んでもらえるよう、メディアやイベントの機会等も活用していく。
主な事業の実施経過
月日 | 内 容 |
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7月16日-18日 | 福島県の子どもたちのレスパイト企画に参加して、当事業のPR及び「子どもの目・子どもの声」へのメッセージを収集 |
8月27日 | 岩手県山田町ゾンタハウスを訪問し、「子どもの目・子どもの声」へのメッセージを収集 |
10月22日 | コープとうきょう「たべる、たいせつ」での展示 |
11月3日-6日 | 南山大学ボランティアグループの協力による、学園祭での展示 |
11月3日-5日 | 東洋大学学園祭での展示 |
1月22日 | 「子どもにやさしいまちづくり―東日本大震災・原発事故からの提言」での展示 |
2月18日-19日 | 福島の子どもたちの避難活動に参加して、子どもたちに今の気持ちを語ってもらい、「子どもの目・子どもの声」へのメッセージを収集 |
3月8日 | 「東日本大震災子ども支援意見交換会(於 衆議院議員会館)」にて、資料としてメッセージ一覧を提供 |
3月28日-29日 | 福島の子どもたちのリフレッシュ避難旅行を実施して、子どもたちに今の気持ちを語ってもらい、「子どもの目・子どもの声」へのメッセージを収集 |
福島のこどもたちのレスパイト
山田町ゾンダハウス
交流会の様子
子どもの目への投稿をうながす掲示
たべるたいせつ
「子どもにやさしいまちづくり―東日本大震災・原発事故からの提言」を開催